もう二度とむし歯にならないように。
むし歯予防を前提にしたむし歯治療を
■ むし歯治療の方針
むし歯治療では、次の3つの考え方を大切にしています。
1.小さいむし歯は触りません(削りません)
2.神経(歯髄)はできるだけ残す方向で治療します
3.できる限り見た目もご自身の歯に近い状態になる治療を検討します
手をつける(治療をする)ことによってむし歯の再発リスクは高くなりますし、神経(歯髄)まで治療をすることになれば歯の寿命(丈夫さ)にもリスクを与えることになります。
そこで、削らずに済むものは極力削らずに、できるだけ小さな範囲の治療で留めることができるように考えた治療をしています。
治療は、見栄えを害する(前歯など人から見えて目立つ場所)場合などをのぞいて、基本的には奥歯から優先的に治療をしていきます。
あまり知られていないことですが、奥歯の安定が歯並びやかみ合わせ、さらには表情や顔の形にも影響しています。
つまり、奥歯があっての前歯ということなので、奥歯から治療することを基本にしています。
ひと言で「むし歯」と言っても、その症状・状態はさまざまですが、どんなに良い治療をしたとしても天然歯(持って生まれたご自身の歯)に勝るものはありません。
私たちは、むし歯治療は食べ物をきちんと噛むための「準備」と位置づけ、治療が終わった後には健康な状態を「維持」するためのむし歯予防に取り組む必要があると考えています。
そこで、むし歯治療とは言っても、『むし歯予防』を前提に考えた治療を提案しています。
■ 二次う蝕をご存知ですか?
むし歯治療でとにかく気をつけて欲しいのは、「過去に治療をした場所がまたむし歯になること」です。
これを『二次う蝕』と言います。
「きちんと治療をしたから、もう安心」と考えている方がいるとしたら、それはとても危険です。
過去に治療をした部分には、詰め物や被せ物が入っています。
自分の歯を土台にして、そこに人工の歯を重ねた状態です。
もし今目の前に本やノートがあれば、それを二つ重ねてみてください。
どうですか?ピッタリ重なり合うことはありますか?
どうがんばってみても、絶対に隙間が生まれますよね。
仮に接着をしてみたところで、どうやっても継ぎ目は残ります。
そこには、汚れやゴミが入りやすい(付きやすい)ですよね。
歯の治療をした部分というのは、これと同じ状態にあるということです。
つまり、土台になっている自分の歯と人口の詰め物・被せ物の継ぎ目の部分には、むし歯の原因となるプラーク(歯垢)が付きやすいということです。
ですから、一度治療をした部分こそ、むし歯になりやすい状態にあります。
特に、神経の処置をした歯は、痛みを感じません。
そのために発見が遅くなり、治療に時間がかかるケースがよく見られます。
治療をしたから大丈夫ではなくて、「治療をしたから気をつけよう!」と考えてくださいね。
■ なんと言っても予防が一番!
どんなにいい治療ができたとしても、ご自身の持って生まれた天然歯に勝るものはありません。
手をつける(削る、治療する)ことによって、またむし歯になるリスクが高くなるのは、前述の通りです。
ですから、何よりもむし歯にならないように気をつけることがベストです。
むし歯になったから治すのではなく、「そもそもむし歯にならないように気をつける」ことを考えていきましょう。
あるいは、削らずにすむ小さなむし歯は「進行させないための予防」をメインに考えたほうが良いというのが当院の基本スタンスでもあります。
実は、できてしまったむし歯を治療するだけが歯医者さんではありません。
ご自身の大切な歯とお口の健康を守るために、むし歯になる前に『予防』の目的で通う場所として、しんデンタルクリニックをご利用してください。